かつてゲーム業界(B to C)で始まったVR(Virtual Reality)は、近年、産業分野(B to B)における活用事例も増えてきています。特に2016年は、「Oculus Rift」の製品化、「HTC Vive」の発売など、廉価なヘッドマウントディスプレイ(HMD)の発売が相次いだことが後押しし「VR元年」と呼ばれ、VR技術が世の中で大いに注目を浴びました。
さまざまな機関のアナリストが今後数年間で、この市場は爆発的に伸びていくと予測しています。

製造業における業務改革が叫ばれる中でVRは非常に注目されており、設計時のデザインレビューや、産業設備の整備・保全、技術教育などで既に活用されています。一方、画期的技術と評価しながらも、現実的な活用法や意義が見いだせないといった課題を抱えているケースも見られます。また現状の技術が実際に現場で「使えるモノ」であるのかは、実際に機材を体験し評価しなければ見えないこともあります。

MONOistでは、読者の皆さまにVRやAR、MRの機材やコンテンツを実際に体験していただきながら、製造業VRのキーマンによる解説をお届けすることで、製造業VRについて学びや気付きを得ていただけるセミナーを開催します。VR技術や製品について理解を深めていただきながら、問題解決へのヒントが得られる場となれば幸いです。

Guest Speaker


【VR/AR/MR 基礎解説】
株式会社プロノハーツ
早稲田 治慶 氏

長野県岡谷市在住の3D設計者。日本で恐らく唯一の製造業VRエヴァンジェリスト。ローランド ディー.ジー.株式会社にて3D CADでの小型CNC切削加工機設計、CAM開発プログラミング、加工機の補正システム開発などの勤務経験を経て、2012年に株式会社プロノハーツに入社。ニコニコ超会議に出展した「ミクミク握手」、産業用3Dプリンタ、「いいね玉」の開発などの後、製造業VRシステムpronoDRのプロトタイプを開発。その後も製造業VRの新技術開発に従事し、CAM講習講師、鳥取県CMXプロジェクトでハイブリッド金属 3D プリンタLUMEXの運用を担った経歴も持つ。さまざまな方式の3Dスキャン技術にも通じ、吉本興業所属タレントのYouTubeチャンネル企画にも3Dスキャンで協力している。

【事例講演】
株式会社本田技術研究所
四輪R&Dセンター 鈴鹿分室 開発推進BL
主任研究員
西川 活 氏

対象者

製造業で、以下に該当する方: 設計開発部門のリーダークラスやエンジニア、製造部門のリーダークラスや担当者、業務改革などの推進役、経営企画、その他、業務でVR/AR/MRの活用を検討している方



プログラム

開会挨拶
12:30~12:35
MONOist 編集部
VR/AR/MR
基礎解説
12:35~13:35
勝ちに行ける製造業のためのバーチャルリアリティと3D CAD活用

製造業がVRを導入するメリットとは? 製造業向けVRならではの特徴やそのテクノロジー進化、そしてVR、AR、MRの違いについて解説します。またこれまで3D CADを使っていなかった業種でもこれから3D CADを導入するメリットがある理由を、製造業での活用成功事例も交えて紹介します。

早稲田 治慶 氏
株式会社プロノハーツ
セッション1
13:35~14:15
インダストリアル向けARソリューションThingWorx Studio のご紹介

注目の新技術AR(拡張現実)。
これまでゲームや販売プロモーション向けと思われていましたが、実はインダストリアルでこそ実力を発揮します。しかし開発は難しく手を出せませんでした。そこでインダストリアル向けARコンテンツを開発・運用でき、IoTシステムと連携も可能なARソリューション、
ThingWorx Studioと最新情報をご紹介いたします。

西 啓 氏
PTCジャパン株式会社
シニア IoT プリセールス・スペシャリスト

14:15~14:35


休憩/展示コーナー参加タイム
セッション2
14:35~15:15
プロダクトデザインを加速する最先端VRソリューション

3DEXPERIENCE-CATIAによる最先端プロダクトデザインワークフローの紹介です。最新のモデリング機能とライブレンダリング、また複数拠点でのVR共有等、活用法を解説します。
デザイン完了までの検討や承認も含めたワークフローを、ITの活用により効率化しながらクオリティも向上させるソリューションを紹介します。

長谷川 真人 氏
ダッソー・システムズ株式会社
CATIA Design Center of Excellence
ソリューション・コンサルタント
セッション3
15:15~15:55
モノづくりにイノベーションをもたらすVR技術のご紹介

VR技術により、実物でしか体験、経験できなかったことが、容易に行えるようになってきました。また架空の空間に多人数が入り込み、情報共有、意思疎通を行える新しいコミュニケーションも始まっており、これまでにない「モノづくり」が動き始めています。このセッションでは、これから検討する方に活用や方法をご紹介いたします。

岸元 睦 氏
SCSK株式会社
デザインソリューション部
第三課長

15:55~16:20


コーヒーブレイク/展示コーナー参加タイム
セッション4
16:20~17:00
デザインシンキングでVR/AR活用を!

VR/ARは新しい技術です。VR/ARの効果的な活用のためのデザインシンキングのアプローチを紹介します。また、VR/ARのためのハードウェア要件についてもご説明します。

黒田 晴彦 氏
デル株式会社
最高技術責任者

中島 章 氏
デル株式会社
クライアント・ソリューションズ統括本部
スペシャリストセールス部長
事例講演
17:00~18:00
四輪開発/生産連携におけるヴァーチャルリアリティの量産準備活用

株式会社本田技研工業 鈴鹿製作所でのVR導入における、VRデータ構築、大画面型と没入型の使い分け、実務担当者への働き掛けなどでの実体験と得られたノウハウについて説明を行います。

西川 活 氏
株式会社本田技術研究所
四輪R&Dセンター 鈴鹿分室 開発推進BL
主任研究員
VR体験タイム
18:00~18:30
セミナー会場後方に展示ブースがございます。
ご来場の機会にお気軽にお立ち寄りください。

※登壇者、タイムテーブル、セッション内容が変更になる場合がございます。予めご了承ください。